産休・育休の年は配偶者控除が使えるかも|妻(夫)の給与が207万円以下なら年末調整で税金が戻る【2026年】
産休・育休を取った年は、休業中の給与が出ないため、その年の給与収入がふだんより大きく減ります。出産手当金や育児休業給付金は非課税で収入に含まれないので、配偶者の扶養(税金上の配偶者控除・配偶者特別控除)に入れて、もう一方の税金が戻ることがあります。見落としやすいので、年末調整の前に確認しましょう。
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なぜ産休・育休の年は配偶者控除が使えるのか
- 配偶者控除・配偶者特別控除は、配偶者のその年(1〜12月)の所得で判定します。産休・育休で数か月休むと、その年の給与収入は大きく減ります。
- 出産手当金・育児休業給付金・出産育児一時金は非課税なので、収入に含めません。判定に使うのは、勤務先から受け取った給与・賞与だけです。
- そのため、ふだんは共働きで対象外でも、休業した年だけは配偶者控除・配偶者特別控除を受けられることがあります。夫が育休を取った場合も同じで、妻が夫を対象にできます。
条件(2026年分)
| 休業した配偶者の2026年の給与収入 | 136万円以下なら配偶者控除、136万円超〜207万円以下なら配偶者特別控除(金額は段階的に減ります) |
|---|---|
| 控除を受ける側の所得 | 合計所得金額1,000万円以下(給与だけなら年収1,195万円以下)。900万円を超えると控除額が減ります |
| そのほか | 法律上の婚姻をしていて生計を一にしていること。夫婦の両方がお互いを対象にすることはできません |
※ 健康保険の扶養(社会保険の扶養)とは別の制度です。産休・育休中も、休業している人は自分の勤務先の健康保険に加入したままで(保険料は免除)、健康保険の扶養に入る手続きは必要ありません。
休業した配偶者の年収別の控除額(所得税)
| 休業した配偶者の給与収入 | 控除額 |
|---|---|
| 100万円 | 380,000円 |
| 136万円 | 380,000円 |
| 150万円 | 380,000円 |
| 169万円 | 380,000円 |
| 180万円 | 260,000円 |
| 190万円 | 160,000円 |
| 200万円 | 60,000円 |
| 207万円 | 30,000円 |
※ 控除を受ける側の合計所得が900万円以下の場合(国税庁 No.1195 の表)。くわしくは配偶者控除・配偶者特別控除の早見表をご覧ください。
いくら戻る?控除を受ける側の年収別の目安
配偶者控除(所得税38万円・住民税33万円)を受けた場合に減る税金の目安です(賞与なし・39歳以下・ほかに扶養家族なし)。年収1,100万円は合計所得が900万円を超えるため、控除額が所得税26万円・住民税22万円に減った場合です。
| 控除を受ける側の年収 | 所得税(年末調整で還付) | 翌年度の住民税 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 500万円 | 19,400円 | 33,000円 | 52,400円 |
| 700万円 | 58,200円 | 33,000円 | 91,200円 |
| 900万円 | 77,600円 | 33,000円 | 110,600円 |
| 1,100万円 | 57,600円 | 22,000円 | 79,600円 |
※ 2026年分の所得税・2027年度分の住民税で当サイトが計算した目安です。配偶者特別控除の場合は、控除額に応じて少なくなります。
年末調整での手続き
- 休業した配偶者の2026年の給与収入の見込みを確認します。勤務先の給与明細や、年末に届く源泉徴収票の「支払金額」です(休業前の給与・賞与だけ。給付金は含めません)。
- 控除を受ける側が、年末調整の「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼…」の配偶者の欄に、配偶者の給与収入と所得の見込みを書いて勤務先に出します。書き方は年末調整の書き方【2026年】で解説しています。
- 配偶者の収入が年末に確定したら、見込みと大きく違っていないか確認します。違っていれば、勤務先に訂正を伝えるか確定申告で直します。
夫婦どちらの年末調整でいくら戻るかは、年末調整の還付金シミュレーターで計算できます。
去年以前に産休・育休を取っていた場合
年末調整で配偶者控除を受け忘れていても、確定申告(還付申告)で取り戻せます。還付申告は、その年の翌年1月1日から5年間できるので、たとえば2025年や2024年に休業していた年の分もさかのぼって申告できます(その年の条件で判定します)。
よくある質問
育児休業給付金をもらっていても配偶者控除は受けられますか?
受けられる場合があります。育児休業給付金・出産手当金・出産育児一時金は非課税で、配偶者控除の判定に使う所得には含めないため、休業した人の給与収入が136万円以下なら配偶者控除、207万円以下なら配偶者特別控除の対象になります。
配偶者控除を受けると、健康保険の扶養にも入るのですか?
いいえ。税金の配偶者控除と健康保険の扶養は別の制度です。産休・育休中の人は自分の勤務先の健康保険に加入したまま(保険料は免除)なので、健康保険の扶養の手続きは必要ありません。
去年育休を取っていましたが、配偶者控除を受けていませんでした。今からでも間に合いますか?
確定申告(還付申告)で取り戻せます。還付申告はその年の翌年から5年間できます。
参考にした公的資料
内容の誤りや古い情報などお気づきの点は、お問い合わせフォームからお知らせください。(制度改定への対応状況)
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※ 本記事は掲載日時点の法令・公的資料にもとづいて作成しています。制度は改正されることがあり、個別の状況によって取り扱いが異なる場合があります。最終的な判断は、勤務先・税務署・加入している健康保険などにご確認ください。