青色申告特別控除で税金はいくら安くなる?65万円・10万円の節税額と、2027年分からの改正(最大75万円)
個人事業主やフリーランスが青色申告をすると、所得から最大65万円を差し引ける「青色申告特別控除」を受けられます。所得税・住民税だけでなく、国民健康保険料も下がるのが大きなメリットです。いくら安くなるのか、2027年分からの改正とあわせて整理します。
最終更新日:
青色申告特別控除の金額と要件(2026年分)
| 控除額 | 主な要件 |
|---|---|
| 65万円 | 55万円の要件に加えて、e-Taxで申告する、または仕訳帳・総勘定元帳を電子帳簿保存する |
| 55万円 | 複式簿記で記帳し、貸借対照表・損益計算書を添付して期限内(3月15日まで)に申告する |
| 10万円 | 上記の要件を満たさない青色申告者(簡易簿記など) |
※ 事業所得または不動産所得(事業的規模)がある人が対象です。青色申告をするには、事前に「青色申告承認申請書」を税務署に提出します。
青色申告特別控除でいくら安くなる?
| 所得税率 | 65万円控除(所得税+住民税) | 10万円控除(所得税+住民税) |
|---|---|---|
| 5% | 98,183円 | 15,105円 |
| 10% | 131,365円 | 20,210円 |
| 20% | 197,730円 | 30,420円 |
| 23% | 217,639円 | 33,483円 |
さらに、国民健康保険料は「所得−43万円」で計算するため、青色申告特別控除で所得が減ると保険料も下がります。東京23区(2026年度・39歳以下)なら、65万円の控除で国民健康保険料が年約68,770円安くなります。所得税の税率が10%の人なら、税金と国民健康保険料をあわせて年約200,135円の差です(国民健康保険料はいくら?)。
※ 控除後も同じ税率の範囲に収まる場合の目安です(所得税は復興特別所得税を含む)。国民健康保険料は上限額に達していない場合です。
2027年分からの改正
| 記帳・申告の方法 | 2027年分からの控除額 |
|---|---|
| 複式簿記+e-Taxで申告 | 65万円 |
| 上記に加えて、優良な電子帳簿を作成・保存(請求書データとの連携、訂正削除履歴の記録など) | 75万円 |
| 簡易簿記で、前々年の事業(不動産は事業的規模)の収入が1,000万円超 | 0円(10万円控除の対象外に) |
| 簡易簿記で、前々年の収入が1,000万円以下 | 10万円(変わらない) |
65万円以上の控除には、e-Taxでの申告が必須になります。紙で申告している人や簡易簿記の人は、会計ソフトとe-Taxへの切り替えを早めに検討しましょう。
あわせて使いたい節税
- 小規模企業共済:掛金(月7万円まで)が全額所得控除
- iDeCo:掛金が全額所得控除(自営業は月6.8万円、2026年12月から7.5万円まで)
- インボイスの2割特例・3割特例:消費税の納税額を抑える
よくある質問
青色申告の65万円控除でいくら得しますか?
所得税率10%の人なら、所得税と住民税で年約131,365円安くなります。国民健康保険に加入している人は、保険料も下がります。
2027年から青色申告の控除はどう変わりますか?
65万円控除にはe-Taxでの申告が必須になり、優良な電子帳簿を保存すると75万円に増えます。簡易簿記で前々年の収入が1,000万円を超える人は、10万円控除も受けられなくなります。
青色申告をするにはどうすればいいですか?
青色申告をしたい年の3月15日まで(1月16日以後に開業した場合は開業日から2か月以内)に、「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出します。
参考にした公的資料
内容の誤りや古い情報などお気づきの点は、お問い合わせフォームからお知らせください。(制度改定への対応状況)
関連する計算ツール
あわせて読みたい記事
地震保険料控除でいくら戻る?最高5万円の控除と、保険料・税率別の節税額の目安
地震保険料控除(所得税最高5万円・住民税最高2.5万円)で戻る税金を保険料・税率別に試算。対象になる保険と手続きも解説。
親を扶養に入れると税金はいくら安くなる?老人扶養控除(48万円・同居58万円)と親の年金収入の目安【2026年分】
70歳以上の親を扶養にしたときの扶養控除と所得税の減少額を試算。親の年金収入の目安(年172万円以下)や別居の場合の条件も解説。
インボイスの2割特例は2026年分で終了、2027年からは3割特例に|個人事業主の消費税はいくら増える?
インボイスの2割特例の終了と、2027・2028年分の3割特例を解説。売上別の消費税の比較、簡易課税との選び方も。
雇用保険料はいくら?2026年度の料率(労働者負担5/1,000に引き下げ)と月給別の金額
2026年度の雇用保険料率(労働者負担5/1,000)と月給別の金額、計算方法、雇用保険から受けられる給付を解説。
※ 本記事は掲載日時点の法令・公的資料にもとづいて作成しています。制度は改正されることがあり、個別の状況によって取り扱いが異なる場合があります。最終的な判断は、勤務先・税務署・加入している健康保険などにご確認ください。