住宅ローンの借り換えはいくら得?金利差・残り期間別の効果と、諸費用を引いた損益の目安
今より低い金利の住宅ローンに借り換えると、毎月の返済額と総返済額を減らせます。ただし、借り換えには数十万円の諸費用がかかるため、条件によっては得にならないこともあります。金利差と残り期間ごとに、諸費用を引いた効果を試算します。
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借り換えの効果は「減る返済額 − 諸費用」
借り換えは、今のローンの残りを新しい金融機関のローンで一括返済し、以後は新しいローンを返していく方法です。得になるかどうかは、金利が下がって減る返済額の合計から、借り換えにかかる諸費用を差し引いて判断します。
- 事務手数料(借入額の2.2%程度の定率型や、数万円の定額型がある)
- 抵当権の設定・抹消の登記費用と司法書士報酬、印紙代
- 保証料(保証料型の商品の場合)、今のローンの繰上返済手数料
※ この記事では、諸費用を「借入額の2.2%+30万円」と仮定し、現金で支払う前提で計算しています。実際の費用は金融機関や商品によって大きく異なります。
金利差別の効果(3,000万円・35年・10年返済後に借り換え)
当初3,000万円を35年(元利均等)で借り、10年返済したあとに、残り25年のまま借り換えた場合です。
| 金利 | 毎月の返済額 | 残りの総返済額の減少 | 諸費用 | 差し引きの効果 |
|---|---|---|---|---|
| 2.0% → 1.7% | 99,378円 → 95,990円 | 102万円 | 82万円 | 20万円 |
| 2.0% → 1.5% | 99,378円 → 93,771円 | 168万円 | 82万円 | 87万円 |
| 2.0% → 1.0% | 99,378円 → 88,363円 | 330万円 | 82万円 | 249万円 |
| 1.5% → 1.2% | 91,855円 → 88,653円 | 96万円 | 81万円 | 16万円 |
| 1.5% → 1.0% | 91,855円 → 86,558円 | 159万円 | 81万円 | 78万円 |
たとえば金利2.0%のローンを1.5%に借り換えると、毎月の返済額が5,607円減り、残り25年の総返済額は約168万円減ります。諸費用約82万円を差し引いても、約87万円の効果です。
残り期間別の効果(金利2.0% → 1.5%)
同じ金利差でも、残りの期間が短く残高が少ないほど、借り換えの効果は小さくなります。
| 借り換えの時期 | 残高 | 諸費用 | 差し引きの効果 |
|---|---|---|---|
| 10年後(残り25年) | 2,345万円 | 82万円 | 87万円 |
| 15年後(残り20年) | 1,964万円 | 73万円 | 37万円 |
| 20年後(残り15年) | 1,544万円 | 64万円 | -1万円 |
| 25年後(残り10年) | 1,080万円 | 54万円 | -25万円 |
※ 青字は得、赤字は損になるケースです。
借り換えで損しないためのポイント
- 固定から変動への借り換えは慎重に:当初の金利差が大きくても、借り換え後に変動金利が上がれば効果は小さくなります(固定と変動どっちが得?)。
- 住宅ローン控除への影響:借り換え後も条件を満たせば控除は続きますが、控除期間は延びず、新しいローンが借り換え直前の残高より多い場合は控除の対象額が按分されます。
- 審査がある:借り換えにも審査があり、収入や健康状態(団体信用生命保険)によっては借り換えられないことがあります。
- 今の金融機関に相談する:借り換えをしなくても、今の金融機関に金利の引き下げ(条件変更)を相談すると、諸費用を抑えて金利を下げられる場合があります。
今のローンの返済額は住宅ローン返済シミュレーターで確認できます。手元の資金で返済額を減らす方法は繰上返済で比較しています。
よくある質問
借り換えで得するのは金利差が何%以上の場合ですか?
残高・残り期間・諸費用によって変わるため、一概には言えません。この記事の条件(10年返済後の残高約2,345万円・残り25年)では、金利差0.3%でも諸費用を上回る効果がありましたが、残り期間が短いと金利差が同じでも効果は小さくなります。
借り換えの諸費用もローンに含められますか?
諸費用を含めて借りられる金融機関もあります。ただし借入額が増えるため利息も増え、借入額が借り換え直前の残高を上回ると、住宅ローン控除の対象額が按分されます。
借り換えると返済期間を延ばせますか?
金融機関によっては、完済時の年齢などの範囲内で返済期間を延ばせます。毎月の返済額は減りますが、総返済額は増えることがあります。
参考にした公的資料
内容の誤りや古い情報などお気づきの点は、お問い合わせフォームからお知らせください。(制度改定への対応状況)
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※ 本記事は掲載日時点の法令・公的資料にもとづいて作成しています。制度は改正されることがあり、個別の状況によって取り扱いが異なる場合があります。最終的な判断は、勤務先・税務署・加入している健康保険などにご確認ください。